2024.07.06
OTA活用術【一休.com篇】～「そもそも」から最新の販促ツールまで～
皆様こんにちは。
以前にじゃらんや楽天の活用術をご紹介しておりましたが、今回は一休.com篇をお届けします。
一休.comといえば、いまだに
「高級宿ばっかり集めたサイトでしょ？うちには関係ないよ」
「あれ、Yahooと一緒になったんだっけ？そもそもYahooと一休って違うの？」
と思っている方、実は結構いらっしゃるのではないでしょうか。
または、
「一休ポイントの良さって何？？」
「最近なんか一休の企画増えてきたけど、実はイマイチわかってない＼(^o^)／」
と思っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
今回のコラムでは、そんな一休.comについて、そもそものYahoo！トラベルとの関係から、楽天ともじゃらんとも異なる、ユニークな販促ツールの各種をご紹介します。
そもそもの話。「一休.com」と「Yahoo！トラベル」の違いについて。
元々は別の会社だった両社ですが、2015年にヤフーが一休を子会社化しました。
その後、2017年や2021年のシステムリニューアルを経て、内部システムだけでなくユーザーの目に直接触れるフロントエンドも両社似たデザインに一新されましたが、今でも「一休.com（https://www.ikyu.com/）」と「Yahoo！トラベル（https://travel.yahoo.co.jp/）」は、それぞれ独立したサイトとして存在しています。
※このあたりは、こちらのブログ（Yahoo! トラベルと一休.com のシステム統合プロジェクト）で一休内部の方が詳しくいきさつを書いてくださっているので、よろしければご覧ください。読み物としてもとても興味深いブログです。
「一休.com」または「Yahoo！トラベル」に参加するには審査が必要！
新規参画を希望する場合はこちらのページからエントリーが必要となります。
なおページにも記載がありますが、「掲載サイトのご希望・ご指定は承ることができません」。
つまり、一休.comに掲載になるか、それともYahoo！トラベルに掲載になるかは審査の結果次第、ということになります。
ちなみに一休.comの掲載になればYahoo！トラベルにも宿は掲載されますが、Yahoo！トラベルの掲載になると一休.comには掲載になりません。
だからこそ、一休.comに掲載になることで、2つのサイトに出る（＝露出が増える）というメリットがあるのです。
勝手にチョイス！一休.comとYahoo！トラベルで今知っておくべき販促ツール3つ
一休.comとYahoo！トラベルでの販促は基本的に概要は同一ですが、ポイント付与条件や露出の仕方が異なるなど、細かな違いがある場合もあります。
ここでは、2社に共通する代表的な販促ツールを3つ、ご紹介します。
販促ツールその①～プライス最適化プログラム～
AIが一休.com・Yahoo！トラベル内での自社の価格を自動で調整する、というツールです。
競合（同じエリアとは限らない）施設の料金や自社の稼働状況を加味した上で、AIが自社の料金を「最適化」するために、一休原資でのポイントを付与します。
一休ポイントは他社OTAとは異なり、予約での即時利用ができるのが大きな特徴です。
そのため、実質「値引き」かのごとくお得感があるようにユーザーには映ります。競合施設と自社の間で予約を迷っていたユーザーは、よりポイント付与率が高い自社を選ぶようになる・・・という感じです。
運用期間は最短で1か月分から申し込むことができますが、1か月運用の場合は手数料が7.5%かかります。
2か月以上連続運用の場合だと手数料は5%となりますので、2か月運用で試してみるのがオススメです。
※ちなみにその後も続けて運用する場合は、1か月単位で5％の手数料で申し込みが可能です。
なお管理画面の申し込みページには「対象宿泊期間の取扱高成長率が15%に達しない場合、手数料は頂戴しません」と記載があります。
が、弊社のクライアント様でご活用いただいているお宿様を見ていると、成長率15％を切ることはほぼ無いと思ってよいかと思われます。
またこちらの「プライス最適化プログラム」は実績を管理画面から確認することができるため、費用対効果が図りやすいというメリットもあります。
↓管理画面での実績確認部分。
販促ツールその②～全プランポイント20％お得～
一休.com・Yahoo！トラベルの広告の中でも「即効性が高い」と言われています（弊社内比）。
それもそのはず、宿原資でポイント10％・ヤフトラ原資でポイント10％の計20％がユーザーに付与され、しかも期間中全プランが対象となるものなので、ユーザーは実質最大20％OFFの金額でその宿のプランを予約できるのです。
ちなみにこちらの宿原資の10％ポイント付与の設定は、一休.comで販売中の全プランにも自動的に適用されますが、一休.comでは10％のポイント上乗せはありません。
ややこしいですが、20％付与となるのは、あくまでYahoo！トラベル経由の予約のみとなり、一休.com経由での予約は、宿原資の10％付与のみです。
宿の規模や口コミ点数・季節にもよりますが、とにかくすぐ予約の数を増やしたい！という時には有効なツールの一つになることが多いです。
ただ、いかんせん原資負担額が大きいのと、その時販売されているプラン全部がポイント付与の適用対象になってしまうため、
「お正月に20％OFFでYahoo！トラベルから予約が入ってきた・・・orz」
ということにもなり得ます。
期間中の予約実績と宿泊実績は管理画面から確認することができますので、企画が開催されていない期間との予約数と比べて、どのくらいの差が出ているかを随時チェックしてみることをおすすめします。
↓プロモーション期間中の実績は予約日ベースと宿泊月ベースで確認することができます。
販促ツールその③～外部集客プログラム～
まず初めに、こちらは「参加できる宿とできない宿があります」。
（自社が参加可能かどうかは、一休.comまたはYahoo！トラベルのご担当者の方へご確認を！）
GoogleやYahooなどの検索サイト、トリバゴなどの比較サイトでリスティングを行い、一休.com・Yahoo！トラベルの自社のページへ誘導するツールです。
平たく言うと「Googleなど一休外のサイトへのリスティング広告運用代行を一休にお任せして、一休.comの売上を上げる」というものです。
「施設名×キーワード」を、一休.com・Yahoo！トラベル内で蓄積されたデータを元に複数パターン用意して運用を行ってくれるものですが、どのキーワードでどのように広告が出ているかは開示されておりません。
ただ、「施設名 エリア名」でGoogleしたときに出てくる一休.comのリスティング広告枠がそれだったりするので、自身で検索をかけてみるのも良いかと思います。
外部集客プログラムは、初回は3か月間連続でないと申し込みできませんが、更新は1か月単位で可能です。手数料は5％。
こちらも、管理画面から外部集客経由での宿泊売上がいくらあったのかを確認することができます。
また一休.com・Yahoo！トラベルの営業ご担当者が付いている場合は、リスティング先の簡単な内訳も教えていただけることもあるので、ぜひ相談してみてください。
↓実績はこのような感じで表示されます。
一休.com・Yahoo！トラベルでの販促活用は「一休ポイントの活用」がカギとなります。
ポイントの即時利用（その場で利用）ができるアドバンテージがユーザーにどのくらいメリットがあるのかを、ユーザーの立場での視点を意識してみるのが大切です。
そのためにまずは、自分自身が一度、一休.comやYahoo！トラベルから宿を予約してみるのがおすすめですよ。
実践あるのみ！
ぜひご参照ください。
